中間テストの結果」と「やる気をどう引き出すか(その4)」

ほとんどのお子さんの中間テストが終わりました。まだ数名残っていますが、小休憩です。早い子はすでに答案が返ってきました。まずまずの結果だと思います。

高2の男の子は、英語3科目すべて80点以上。さすがです。 もともと理数系が得意なお子さんですが、数学、理科にさらに磨きをかけて突っ走っています。 高1の女の子は、数学が一番下のクラスから一番上のクラスに上がりました。 名古屋有数の進学校なので大変そうですが、頑張っています。 中3の男の子は、1学期に内申点が4,5上がったお子さんですが、 今回の中間テストでもさらに点数を伸ばしました。今時のお子さんには珍しく、気骨があるお子さんです。 別の中3の男の子は、当初の英語、数学20、30点台から50、60点台に上がりました。 安定して平均点が取れるようになりました。テスト直前の3時間の授業にも集中して頑張っていたお子さんです。中3の女の子は、夏休み前から教えていますが、1教科あたり20点前後上がりました。 5教科で考えると100点UPぐらいでしょうか。彼女の努力の賜物です。

今年も残り2か月。入試シーズンが近づいてきました。 今年は受験生が多いので、例年よりも少し大変です。推薦希望のお子さんもいるので、推薦が決まれば、だんだんと時間に余裕ができそうです。熱心に勉強をしている子とまったく勉強をしていない子と二極化しているので、最後まで油断できませんが。

お子さんのやる気を引き出すには、ご両親の関わり方が一番大切だと思います。私もときどきアドバイスをさせていただきますが、私が申し上げていることはどの教育書にも書いてあるようなことで、特に斬新なものはありません。「お子さんにやる気がない」と悩まれているようでしたら、育児書や教育書を一度 お読みになって実践してみて頂くと、突破口が見つかるかもしれません。

お子さんのやる気を引き出すという点からだけで申し上げれば、 自己流で子育てをされるのはかなり危険だと思います。(自己流でも、お子さんが勉強に興味をもっていて、うまくいっているなら良いのですが。) お子さんにやる気があるご家庭は、やはり一般的な育児書に書いてあることを参考にして おられるように思います。 あるいは、ご家庭の教育方針がたまたま育児書に一致している場合もあるかもしれません。反対に、お子さんにやる気がないご家庭は育児書とは正反対の関わり方をしておられることが多いように思います。

たとえば、

・テスト返却後、執拗に「テストを見せなさい」と言って、点数が悪かったら叱る。
・テストの点数が悪かったときに、お子さんを長々と責め続ける。
・テストで良い点数の科目があっても、悪い点数の科目を取り上げて叱る。
・ほかのお子さんの成績と比べて、「もっと頑張りなさい」と言う。
・事あるごとに「勉強しなさい」と言う。
・「宿題をやったの!?」と繰り返し言う。
・お子さんが勉強していないと、不機嫌な態度をとって暗黙のプレッシャーを与える。
・お子さんよりもテストのスケジュール等を把握している。
・お子さんの都合を聞く前に、勝手にお子さんの予定を組む。
・お子さんの意見に耳を傾けずに、ことごとく否定する。
・親の価値観をお子さんに押し付ける。
・お子さんが何かをやろうとしているときに、見守っていられずに、親がやってしまう、等々。

上記のような関わり方をした結果、お子さんのやる気を引き出せたという事例があったら、 ぜひご紹介頂きたいです。

子育てには愛情が最も大切だと思いますが、愛情だけではお子さんのやる気を引き出せません。会社でも、上司が部下に愛情をもって接すれば部下は育つか?と言えば、そうではありませんよね。最初は仕事のやり方を手取り足取り教えますが、だんだんと大きな裁量権を与えて、重要な仕事も任せて、できたら評価する、そうやって部下を育てていくはずです。いわゆる「コーチング」と言われている技術です。

子育ても同じだと思います。お子さんの自主性を尊重せずに、親が主導してお子さんを管理していては、お子さんのやる気を引き出すことはできません。ときどき、テストのスケジュールをお子さんより把握している親御さんまでいらっしゃって、把握しておくこと自体は望ましいのですが、いったい誰がテストを受けるのだろう?というご家庭もあります。得てして、お子さんはやる気がありません。お子さんを変えようと思う前に、ご両親のお子さんへの関わり方を変えて頂いたほうが早いのかもしれません。

今回は思いついたままに書いたので、取り留めのない話になってしまいました。最近は気温の変化が急激で体調を崩しているお子さんが多いです。私も今週の前半は気分が悪くて、授業をするのがやっとでした。みなさんもお気を付け下さい。

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