過去問の解き方
入試が迫ってきました。この時期は、知識の暗記よりも問題の解法を重視して教えていきます。 過去問を生徒と一緒に解いていると、私にとっては「常識的な」解き方でも、生徒にとっては思いつきもしないような解き方が多いことに気がつきます。
例えば、正誤判定問題で問題文との整合性をまったく考えずにフィーリングで答えを選んでいたり、空欄補充問題で前後の文脈を無視して答えていたりします。 このような解き方では、いつまでたっても点数は伸びません。反対に言えば、正しい解き方(=出題者の視点での解き方)をすれば、点数を急上昇させることも可能です。 数回の解法指導で、だいたい1~3割程度は点数が上がるでしょうか。
ここで重要になってくるのは、出題者の視点です。学校によって出題者は変わりますから、傾向も変わってきますし、 必然的に解き方も違ってきます。 多くの方(生徒)は、学校ごとの傾向や解法など気にする必要はなく「一般的」な解法をすべてに適用すればよいと思っているようです。 しかし、この考え方は危険です。特に、ボーダー付近の人には。 例えば、問題本文の表現をそのまま使っている選択肢は不正解である場合が多いというのが受験界での常識になっていますが、 素直に本文通りの表現を用いている選択肢を正解にしている学校もあります。
よって、過去問はただ解くだけではだめで、解いた後に出題者の視点から「分析」することが非常に重要になってくるのです。