勉強のやる気をどう引き出すか(その4)(2009/10/02)

更新がかなり空いてしまいました。1ヶ月、いや2ヶ月ぶりですね。

このホームページは、「ホームページを見てもらって家庭教師の依頼があればいいな~」 というくらいの気持ちで作りました(いわゆる営業です。)それまでは派遣会社や以前に教えていたご家庭から新規のお子さんを紹介してもらっていたのですが、今はご紹介が3割、ホームページからの問い合わせが7割くらいの割合です。と言いましても、問い合わせ件数自体は少ないですけど(笑)。ホームページからこれほどのお問い合わせを頂けるとは思っていなかったのですが、ご家庭からのお問い合わせと同様に増えたのが、他の家庭教師の方からのご質問です。最近は回答が遅れがちになっていますが、ご返事を差し上げています。

ご質問にはできるだけ丁寧に回答していますが、お子さんの状況がよくわからないので 的確なアドバイスができているのか自分でもわかりません。人から聞くのと、自分で会って確かめるのでは情報量がかなり違いますから。

ご質問は大きく分けて2つあって、教え方に関するものとやる気に関するものです。

教え方に関しては、以下の記事をご参照頂ければだいたいのことは書いてあります。

『わかりやすい説明とは』
『指導方法~9対1のルール~』

やる気に関しても、以下の記事にまとめてあります。

『勉強のやる気をどう引き出すか(その1)』
『勉強のやる気をどう引き出すか(その2)』
『勉強のやる気をどう引き出すか(その3)』

最近はやる気の引き出し方に関するご質問のほうが多いです。ただ、やる気に関しては記事をご覧頂くとおわかり頂けると思いますが、家庭教師の力だけではどうしようも ないことがあります。ご家庭のご協力も必要です。例えば、「勉強しなさい」とお子さんに言うことが多いご家庭では お子さんのやる気は育ちませんし(むしろお子さんが無気力になります)、お子さんの努力(最初は本当に小さな努力)を褒めて頂けない ご家庭では子供は努力しなくなります。(子供が褒められたと感じるかどうかが大切です。詳細は『勉強のやる気をどう引き出すか(その3)』)

お子さんのやる気を育てるにはご両親に協力して頂かなくてはなりません。そういう面ではお子さんよりご両親の方が大変なのかもしれません。

申し上げる立場の私も恐る恐る、失礼を承知で申し上げなければいけないので、正直かなり神経をすり減らします。でも、医者が患者を目の前にして「痛いから手術はやめましょう」と言ったら職務放棄です。 私は医者ほどたいそうな者ではないですが、お子さんの成績を上げるのが使命ですから、そのためには 多少の痛みを伴っても最善を尽くそうと思っています。それで、うまくいかなかったら潔く身を引こうという覚悟で、こういう話し合いには臨んでいます。医者が手術をするときには本人や家族の方の同意書が必要ですよね。私の場合も、ご家族の同意が得られなかったらそれ以上は何もできないので見守ることにしています。結果、やる気も育たず成績も上がらず指導をお断りになられることも多くて、自分の力不足を痛感します。

そういえば以前に、『中学生の勉強法』を読んで 下さったお母さん(面識はありません)から、「親が強制的に勉強させるのは危険だと書いてありますが、強制的にやらせないと成績が もっと悪くなってしまう気がして心配です。」というご質問のメールを頂いたことがありました。「強制的にやらせないと勉強しない状況になってしまってからだと、その通りです。 どうしてそのような状況にお子さんを追い込んでしまったのか考えて頂けないでしょうか。」という趣旨のご返事をしたら、そのお母さんからはそれ以降メールが来なくなりました。お子さんのやる気を育てたいのであれば、「勉強しなさい」と言わずにお子さんに任せることが大切です。 「勉強しなさい」と言う度に、お子さんのやる気は失われていきます。「勉強しなさい」と言って強制的にやらせるだけでしたら簡単なことです。でも、その結果失われるものは多いのです。失ってからそれを元に戻すのはとても大変なことです。とくに、中学生や高校生になってからだと。

では、強制的にやらせないと勉強しない状況になってしまったら、どうしたらよいのでしょうか。 「このまま見守っていたら成績がどんどん落ちていく」というご心配も当然だと思います。そのときの対処法は、また別の機会にご紹介させて頂こうと思いますが(長文になってしまいそうなので)、少しだけご紹介します。

先月のことですが、あるお母さんに宿題のお手伝いをお願いしました。そのときに、そのお母さんから「口を出しそうになってしまうでしょうが見守っています」というメールを頂いて、思わず「すごいな~」と感激しました。 口を出すのではなく、何もしないのではなく、お子さんが勉強している様子をじっと見守る。 言うほど簡単なことではありません。このあたりに、お子さんのやる気を引き出す秘訣があるのでしょう。 このお子さんは教え始めてまだ2ヶ月くらいで荒削りですが、メキメキ力をつけています。 夏休み中は、毎回50個の単語テストをしていたのですが、泣き言1つ言いません。先日の授業で、「前は英語が一番嫌いだったけど今は好き」と言ってくれました。このお子さんの努力、それを支えて下さるご家庭に本当に感謝しています。

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