「わかりやすさ」はどこから生まれるか?
「わかりやすさ」は説明を削るところから生まれると思います。 説明すべき項目が10あったら、2~3つぐらいに絞ります。 どこを削るのか、これが腕の見せ所です。 削る項目を決めて授業に臨みますが、 授業中にお子さんの反応を見ながら、 その場で説明項目を修正・追加・削除することもしばしばあります。 直近のテストまでの時間とお子さんの学力を考えて、 どこをどう教えれば目標点に届くのかを常に計算しながら 授業をしています。
また、説明の仕方をお子さんに合わせて変えることも、 わかりやすさにつながると思います。 例えば、物理で「等速円運動の周期の公式」を教えるとき、 理系タイプのお子さんにはw(オメガ)の定義しか私は伝えません。 彼らは定義さえ教えてあげれば、あとは自力で公式を導くからです。 逆に、文系タイプのお子さんには最初に公式を教えます。 公式を覚えて使えるようにしてから、 意味を伝えたほうが早く理解できるお子さんが多いからです。
最近はAI学習が話題です。 学習塾向けのAIサービスも登場しています。 AIがお子さんの状況・反応を見ながら、説明すべき項目や 説明方法を選択するようになったら、 私も授業にAIを取り入れてみようかなと思います。